藤井風3rdアルバム「Prema」ひとつひとつ解説してみた♫

Prema
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2025年9月5日、藤井風の3rdアルバム『Prema』がついにリリース!

前作『LOVE ALL SERVE ALL』から約3年。今作は全曲英語詞という大きなチャレンジを引っさげた作品で、米レーベルのリパブリック・レコードから世界同時リリースされました。タイトルの「Prema」はサンスクリット語で「無私の、至高の愛」を意味するとのこと。その名の通り、全編英語詞で構成されたこの作品は、グローバルな広がりと普遍的な愛のテーマを同時に感じさせる一枚です。

アルバムの中に、日本語の歌詞の入った冊子も封入されていて、音楽評論家の湯川れい子さんの解説も記されています。そちらも参考になりますが、今回は、DISC 1 に収録された9曲を中心に、今わかる範囲で簡単に考察してみます。

プロデューサーも前作のYaffleから韓国の250(イオゴン)へと交代。カリフォルニアや済州島など、海の近くで作られたというこのアルバム、全体的にすごく風通しがよくて開放的な空気感があります。

それでは1曲ずつ見ていきましょう!

(各曲ごとに、演奏動画もありますのでよろしければ併せてご覧ください🎹)

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DISC 1(全9曲)

Casket Girl

アルバム1曲目にして、ちょっとびっくりするオープニング。ザラザラとしたざらついた音から始まって、じわじわと現代的なデジタルサウンドに変化していくんです。80年代テイストのノリの良いバンドサウンドなんだけど、歌詞のテーマはなんと死生観

「Casket(棺桶)」という言葉がタイトルにある通り、生と死をモチーフにした歌詞なんですが、暗くなりすぎずにカラッとしてるのが面白いところ。「死」を怖いものじゃなくて、人生のひとつの区切りとして捉えてる感じがします。風さんらしい視点。

I Need U Back

シンセ、ギター、エレクトリックドラムが絡み合う、ど真ん中の80年代ディスコサウンド!聴いた瞬間に体が動く曲です。

歌詞は「失われた情熱を取り戻したい」という切実な祈り。虚無感の中にいる自分を奮い立たせるような内容で、でもサウンドはめちゃくちゃ楽しくてアゲアゲなんですよね。そのギャップがクセになります。

Hachikō

忠犬ハチ公をモチーフにした一曲で、6月13日に先行リリースされました 。忠誠心や待ち続ける想いを英語で語ることで、日本的な情景に新たな普遍性をもたらしているように感じます。

風さんにしては珍しい、リズム主体のループミュージック的アプローチで作られた曲です。

シンプルなリズムの繰り返しの中に、ふいに差し込まれるファルセットや、リズムの抜き差しがたまらない。「you’ve been patient」のあたりの、ふわっと浮き上がるような感覚、最高すぎる。世界中のどのリスナーにも届きそうな、オープンで普遍的な楽曲ですね。

Love Like This

本作の2ndリードとして8月1日にリリースされたこの曲は、映画的な世界観と、ヨーロッパを舞台にしたMVが印象的です 。どんな「こんな風な愛」が描かれているのか、情景描写の豊かさに期待が膨らみます。

ソウル・R&Bの要素が全面に出た、愛情たっぷりのナンバー。聴いてるだけで温かい気持ちになれる1曲です。

慈しみと愛情が自然ににじみ出てくるような歌詞で、難しいことは何も言ってないんだけど、気づいたらじんときてる。そういう曲。シンプルに「愛ってこういうことだよ」って教えてくれる感じです。

Prema

アルバムの表題曲であり、心臓部とも言える5曲目。“神聖なる愛”という大きなテーマを真正面から描いた壮大な楽曲。聴きながら、誰かと繋がっている感覚や癒しが広がる、スピリチュアルなテーマの楽曲です。

「Prema=無私の愛」というコンセプトをそのまま音にしたような曲で、「あなたは愛そのものであり、神そのものだ」というメッセージが伝わってきます。宗教的なようで、でも全然押しつけがましくない。ただただ美しい。アルバムを聴いたあとにまた戻ってきたくなる1曲です。

It Ain’t Over

タイトルは「終わりじゃない」。死や別れをテーマにしながらも、それを「悲しい終わり」じゃなく「魂の再会への始まり」として捉えた曲です。

「This ain’t over(まだ終わってない)」という言葉に込められた、死生観と愛への深い信頼感。聴き終わったあと、なんか救われた気持ちになるんですよね。風さんの精神的な深さが一番感じられる曲のひとつかも。

You

アルバム後半に位置する、シンプルなタイトルの「You」。前後の曲の流れの中で、「あなた」という存在にをまっすぐに見つめるような、普遍的で温かい楽曲です。

浄化されたような清らかさがあって、聴いていると穏やかな気持ちになる1曲。「あなた」が特定の誰かなのか、それとも自分自身なのか、聴く人によって解釈が変わりそうな余白がある曲です。

Okay, Goodbye

「過去への別れ」「自我との別れ」をテーマにした1曲。重そうなテーマなんだけど、なぜかすごく穏やかで解放感がある。切なさと冷静さの入り混じった複雑な心情が映し出されます。

「Okay」という言葉がポイントで、全部を受け入れたうえで「じゃあ、いくよ」と一歩踏み出すような感覚。泣けるのに、聴き終わったら前向きになれる不思議な曲です。

Forever Young

アルバムの終曲「Forever Young」。魂の永続性と、時間や肉体を超えた「永遠の若さ」を歌う楽曲です。「永遠の若さ」という言葉は、時間を超えた精神性や希望を指しているのかもしれません。ラストを飾るにふさわしい、人生の輝きを祝福するような楽曲です。

最初から最後まで聴いて、最後にこの曲で締まるアルバムの流れは本当によくできていて、「絶望から再生へ」という旅を経てたどり着いた境地がここにある、という感じがします。聴き終わったあと、なんだかすっきりと清々しい気持ちになれる、最高のエンディングです。


DISC 2『Pre: Prema』(初回限定盤ボーナス)

ボーナスディスクには既発曲や未発表曲が収録されています。

  • grace
  • Feelinʼ Go(o)d
  • Workinʼ Hard
  • It’s Alright
  • (ドラマ主題歌。「内なる花を信じる」力強いメッセージが印象的)
  • 満ちてゆく(映画主題歌。感情が満ち溢れる情景を描いた美しいバラード)
  • 真っ白

英語アルバムと日本語詞の楽曲が響き合い、風さんの音楽の幅広さや奥行きをさらに感じられる構成になっています。

It’s Alright

「Pre:Prema」の中で唯一の未発表曲。「和」の演歌のような入りですが、次第に洋楽っぽくなり、藤井風さんらしい独特な音楽です。内容は、母性や太陽のようなあたたかさに抱かれて、「大丈夫だよ」と優しく囁かれているような安らぎをくれる一曲です。


まとめ

全曲英語詞という新境地に挑んだ『Prema』。「これまでの藤井風らしさとは違う」という声もあるけれど、「愛」というテーマは一貫していて、むしろよりストレートに、よりオープンに表現されたアルバムだと思います。

世界に向けて放たれた、藤井風の新しい一章。ぜひ1曲目からラストまで通して聴いてみてください。

正直すべて英語の歌詞という風さんの挑戦、どんなアルバムになるのだろうとドキドキ待っていました。歌詞の和訳を見ながら何度かリピートして聴いてみて、どの曲も飽きがこない、カッコよく素敵な曲だと感じました。

これから歌詞やメロディをもっと深く味わいながら、自分自身の体験や感情と重ねて聴いていきたい一枚です。

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